読書会・380「忘却の河」-福永武彦-

 2007/10/21(日)

16日(火)読書会がありました。

  「忘却の河」 福永武彦 (新潮文庫・復刊)

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「忘却(レーテー)」。それは「死(タナトス)」と「眠り(ヒュプノス)」の姉妹。また、冥府の河の名前で、死者はこの水を飲んで現世の記憶を忘れるという------。
過去の事件に深くとらわれる中年男、彼の長女、次女、病床にある妻、若い男、それぞれの独白。
愛の挫折とその不在に悩み、孤独な魂を抱えて救いを希求する彼らの葛藤を描いて、『草の実』とともに読み告がれてきた傑作長編。池澤夏樹氏(息子)の解説エッセイを収録。


 福永武彦 (1918-1979)

福岡県に生まれる。
一高在学中から詩を創作する。
東大仏文科卒。
戦後、詩集『ある青春』、短編集『塔』、評論『ポオドレエルの世界』、10年の歳月を費やして完成した大作『風土』などを発表し注目された。
以後、学習院大学で教鞭をとる傍ら『草の花』『冥府』『廃市』『忘却の河』『海市』等、抒情性豊かな詩的世界の中に鋭い文学的主題を見据えた作品を発表した。
1961(昭和36)年『ゴーギャンの世界』で毎日出版文化賞、’72『死の島』で日本文学大賞を受賞。評論、随筆も世評高い。

 ●大坪読書会では以前、短編「飛ぶ男」をとり上げている。

 話し合いより

 ・小説らしい小説であった。
 ・会話文に「」がない。最初戸惑うが慣れてくる。
 ・構成がいい。最後にすっきりした。
 ・意識の流れ文学・・・文学の書き方を研究していた。
 ・・・・・
 
 全体的に読みやすく好評であった。

 次回 11月20日(火)
 
 「マシアス・ギリの失脚」 新潮文庫
 池澤夏樹(今回読んだ福永武彦の息子)

 各自購入のこと